植物染色での媒染を行う理由は色素の固着と発色です。※〈「媒染とは何か」を参照〉
明るく発色させるためにはミョウバンを使ったアルミ媒染があります。
逆に暗く発色させるための媒染は鉄媒染です。
アルミと鉄とでは鉄媒染のほうが堅牢度は高めかもしれません。
鉄媒染には、簡単な方法としては古来より利用されてきた鉄漿(かね・おはぐろ)と現代ではポピュラーな木酢酸鉄液があります。
木酢酸鉄液の成分は、木酢酸と鉄です。
臭いはけっこうします。
染料店で買う事もできますが、自作もできます。
難しいことはなく、わりと簡単に作れてしまいます。材料はサビと木酢液、水です。作り方については次の機会に…
媒染に使用する木酢酸鉄液の量は染める布などの重さのおよそ2、3%~と好みに合わせて使用、水に薄めて使います。
!使用時の注意
素手で鉄媒染を行うと、手が黒ずむというのと使う液の量は少量でもその影響で爪が痛みます。
できれば手袋を使用してください。
危険性は?
極端に気にすることもないとは思いますが・・・細心の注意は必要です。
木酢酸鉄液は劇物指定されてはおりません。が、安心安全ではありません。濃度が高かったら体に害はあります、目や口に入れば大変危険です。アレルギーにも注意です。
※染料店ではクロム等は劇物指定されています。ご購入の際は詳細をご確認してください。